車を持っていない方がペットを長距離移動させるときに困るのが、移動手段です。急な移動や引っ越しなど、長距離を移動する機会は突然訪れるものですが、いざというときのためにペットタクシーの利用方法を知っておいたほうが良いでしょう。
では、まずは犬や猫はタクシーに乗ることができるのかどうか、解説していきたいと思います。
もくじ
追記:規制の改正について
※2020/11/09追記
国土交通省は10月8日に、タクシーへの持ち込みを禁止する規定の一部改正を発表。この改正により、タクシーや貸切バスにおける動物の車内持ち込みについて変わっていく可能性があります。
(参考:Response – タクシーへの持込、動物はOK…制限物品を改定へ)
2020年11月中旬にパブリックコメントを公布、11月下旬に施行とのことですが、実際に施行されてもすぐに全体に浸透されるまでは時間がかかる?事も考えられるため、改めて現状はどのような状態なのかを知っておいて損はないかも。
以下、2020/11/09時点での情報になりますので、利用の際は事前に確認の上で利用を検討してください。
犬や猫はタクシーに乗れる?
トリミングや病院など、犬や猫などのペットを車に乗せて移動する機会は多いですが、車を持っていない場合にはタクシーや交通機関を利用しなければなりません。
そこで気になるのが「タクシーや交通機関はペットを同乗させることはできる?」という点です。
結論から言えば、法律上で犬や猫などのペットは「物」として扱われます。ですので、一般的なタクシーにペットと同乗する際には、ペットキャリーにさえ入れておけば同乗することも可能です。
とはいえ、飼い主としての最低限のマナーとして、臭いや抜け毛が付着するなど、車内が汚れたり迷惑をかけたりしないようにすることが大事です。
タクシー会社によっても判断は異なります
タクシー会社や個人タクシーによってはペットを持ち込むことをNGとしている会社もあります。
タクシーを呼ぶ際にはペットも同乗する旨を伝え、予め確認するようにしましょう。
旅客自動車運送事業運輸規則の「物品の持込み制限」のなかで、愛玩具用の小動物は除外されていますので、乗せることが出来ます。ただし、小動物の大きさに明確な基準がないため、手提げのカゴに入る程度の大きさの小動物とお考え下さい
「旅客自動車運送事業運輸規則」でも定められている通り、「犬」や「猫」「うさぎ」などの小動物の輸送に関しては明確な決まりがありませんので、判断は各々の会社に委ねられているということになります。
犬のサイズが大きかったり何らかの理由でキャリーバッグに入れることが出来ない場合、どうしてもキャリーバッグに入れて移動するのが嫌な場合は、ペットタクシーを利用するようにしましょう。
ペットタクシーとは?
「ペットタクシー」とはペットを輸送することを前提としたタクシーで、私達が普段乗るタクシーとは少し異なります。
ペットタクシーはペット専用のタクシーなので、電車や一般のタクシーと違い、鳴き声や臭いに気を使わずに移動・輸送することが出来ます。
特に大型犬となるとキャリーバッグにも入れられず、電車移動も簡単にはいきませんのでペットタクシーを利用する機会も多くなるでしょう。この他にも、
- 体調を崩しているペット
- 吠えぐせのある犬
- 神経質な猫
- 大型の鳥
- 水槽やケージでなければ移動できない小動物
など、ペットにも様々なケースがあります。
このように移動させるのが困難なペットを輸送するのに最適なのがペットタクシーです。
飼い主はペットタクシーに乗車できない?
「ペットタクシー」に明確な決まりはありませんが、基本的にペットタクシーは運搬目的のタクシーとなりますので、客を乗せて移動することは出来ません。
ただし、動物の「付添人」という形であれば、飼い主さんもペットタクシーに同乗することが可能となります。
(動物等の運送)
第十四条 当店は、動物その他特殊な管理を要する貨物の運送を引き受けたときは、荷送人又は荷受人に対して次に掲げることを請求することがあります。
一 当店において、持込み又は受取の日時を指定すること。
二 当該貨物の運送につき、付添人を付すること。
上記の約款の通り、動物の運送に関しては「付添人」という形で飼い主さんも同乗することが可能となりますが、ペットタクシー会社によっても判断は異なります。
必ず同乗できるという事ではありませんので、予め予約する際に確認することが必要です。
ペットタクシーは予約が必要?
ペットタクシーを利用する際には、事前に予約が必要になるのが一般的です。
ペットタクシー会社によっても変わりますが、多くのペットタクシーでは電話、もしくはホームページにて専用の予約フォームがありますので、そちらでペットタクシーの予約を行います。
当日対応や24時間対応も可能?
ペットの体調が悪くなってしまったなど、急遽、ペットタクシーが必要になる場合もあるでしょう。
前述の通り、ペットタクシーの多くは事前に予約が必要になりますが、予約状況や場所、移動距離によっては当日でも対応してもらえる場合もあるでしょう。
当日など、急遽ペットタクシーを利用する場合には、予約フォームからではなく直接電話で問い合わせることが大事です。
また、すべての会社が対応しているわけではありませんが、中には24時間対応してもらえる所もあります。
札幌エリアのペットタクシー
【千歳市】ペットタクシー のむら

住所 | 北海道千歳市流通1丁目4-9 (有)野村運送内 |
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電話番号 | 0123-22-6033 090-8906-9384 |
URL | http://pet-taxi.net/ |
料金表 | 要お問い合わせ |
飼い主の同乗 | ◯ |
備考 | 大型犬OK |
千歳市にある「ペットタクシーのむら」は、ペットタクシーに特化したペットタクシー会社です。
ペットタクシーの料金は「会社→出発地→到着地」、往復の場合は「会社→出発地→到着地→出発地」の合計距離によって金額が決められます。
待機料金は発生しますが、待機してもらうことも可能なので、病院で検査に行くだけという際にも利用しやすいです。
飼い主さんも同乗することが出来ますので、病院への移動などにも利用しやすいペットタクシーです。
【札幌市】ペットの託児所「Kabco&Vanilla(かぶこ アンド バニラ)」

住所 | 北海道札幌市南区南沢3条4丁目7-11 |
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電話番号 | 011-572-7738 |
URL | http://kabco.la.coocan.jp/TAXI.HTM |
受付時間 | 8:00〜18:00 |
当ホテルまでの送迎料金 | 〜5km(〜10分):400円(往復 800円) 〜10km(〜20分):550円(往復 1,100円) 〜15km(〜30分):800円(往復 1,600円) 〜20km(〜40分):1,050円(往復 2,100円) 〜25km(〜50分):1,300円(往復 2,600円) 〜30km(〜60分):1,550円(往復 3,100円) 〜35km(〜70分):1,800円(往復 3,600円) 千歳空港⇔当ホテル:4,100円〜(往復 8,200円〜) 小樽港⇔当ホテル:4,100円〜(往復 8,200円〜) |
当ホテル以外の送迎料金 | 〜5km(〜10分):2,000円(往復 3,500円) 〜10km(〜20分):2,500円(往復 4,000円) 〜15km(〜30分):3,000円(往復 5,000円) 〜20km(〜40分):4,000円(往復 7,000円) 〜25km(〜50分):5,000円(往復 9,000円) 〜30km(〜60分):6,000円(往復 11,000円) 千歳空港⇔札幌市内:8,000円(往復 15,000円) 小樽港⇔札幌市内:8,000円(往復 15,000円) 待機料金:30分単位で+500円 |
飼い主の同乗 | 要確認 |
備考 | 【当ホテルへの送迎】発着地がかぶこ&バニラから10kmを超える場合は、距離に応じて加算されます。 【当ホテル以外の送迎】空港、ターミナル以外は50kmを越える場合1kmにつき+180円 |
札幌市南区にあるペットの託児所「Kabco&Vanilla(かぶこ アンド バニラ)」はシャンプーやトリミング、ペットホテルのサービスを行っているペットの託児所ですが、ペットタクシーにも対応しています。
「Kabco&Vanilla」を利用する際の送迎料金と、ペットタクシーとして利用する際の送迎料金の2種類があり、今回掲載しているのはペットタクシーの送迎料金となります。
料金は札幌市内であれば「出発地点〜目的地」までの料金計算となります。ただし、出発地点が「Kabco&Vanilla」から10km以上離れている場合には、距離に応じて料金が加算されます。
ペットタクシーの予約は電話、もしくは「Kabco&Vanilla」ホームページ掲載のEメールにて予約となります。
旭川エリアのペットタクシー

住所 | 北海道旭川市忠和4条3丁目1-7 |
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電話番号 | 0166-63-3083 |
URL | http://y-suzuki8.wixsite.com/majime |
受付時間 | 6:00~19:00 |
料金表 (片道のみの送迎は+500円) |
〜3Km:400円 3Km〜:600円 4Km〜:800円 5Km〜:1,000円 6Km〜:1,200円 7Km〜:1,400円 8Km〜:1,600円 9Km〜:1,800円 10Km:2,000円 |
待機時間料金 | ~15分:無料 ~30分:400円 ~45分:800円 ~60分:1,200円 |
飼い主の同乗 | 介添人として1名同乗可 |
備考 | ・LINEのビデオ通話で打ち合わせ可能 ・ペットの診察代行サービスあり(事前料金で10,000円の預かり) ・時間外(〜6:00、19:00〜)は+20%の割増料金となります。 |
旭川市の「まじめなペットシッター」はペットシッターのほか、お散歩代行やデイサービス、ペットホテル、ペットタクシーと、色々なサービスを提供しているペットシッターの会社です。
サービスの中には飼い主さんに変わって動物病院へ送迎、代行で診察結果を受け、飼い主さんに連絡するというサービスも。ペットタクシーとしても、ペットを専門に扱っている会社なので、安心して預けることができます。
料金やサービスについては事前打ち合わせとなりますが、LINEのビデオ通話にてオンライン打ち合わせもできるので、遠方の場合にも安心して相談することができるでしょう。
北海道内の長距離なら赤帽のペットタクシーがおすすめ
引っ越しなどでお馴染みの「赤帽」でもペットタクシーに対応しているところがあります。(すべての赤帽で対応しているわけではありません)
「赤帽」は貨物軽自動車運送事業の協同組合なので、基本的な運送料金は一律であるのが安心なポイント。
運送するペットのサイズに関しては大小ありますので、料金も変わるのが一般的ですが、赤帽には基本の運搬料金がありますので、極端に大きく料金が変わることは無いでしょう。
【札幌市 西区】赤帽札幌ピジョン

住所 | 北海道札幌市西区発寒11条5丁目7-3 |
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電話番号 | 011-662-3876 090-2073-3611 |
URL | https://www.akabou-pigeon.com/ |
料金表 | 【札幌市内】片道:5,500円〜 【新千歳空港送迎】片道:12,000円〜 |
飼い主の同乗 | 監視役として同乗、もしくは助手席にて抱っこであればOK |
備考 | 預かり犬の体調考慮のため、夏場など時期によっては涼しい時間帯のみ受付可能 |
赤旗ピジョンのブログでは「グレートピレニーズ」の市内送迎の様子も掲載。のんびり寝ている様子も見られますので、大型犬サイズでも全く問題なく輸送することができています。
また、他の記事では「札幌〜北見 紋別」や「札幌〜函館」といった長距離移動の様子も。移動途中にトイレ休憩も挟んでくれているので、外でしかトイレをすることが出来ない子でも安心です。
「助手席で抱っこしてもOK」という記載もあったので、小型犬種であれば貨物室でなくても移動できるので安心ですね。
【札幌市 白石区】赤帽シェルパ

住所 | 北海道札幌市白石区東札幌4条3丁目1-33-902 |
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電話番号 | 0120-670-664 |
URL | https://sherpa-h.com/ |
料金表 | 別途料金のため、詳しくは問い合わせ |
飼い主の同乗 | 要確認 |
備考 | 電話、もしくは見積もりフォームより予約 |
【札幌市 豊平区】赤帽ブルーノート運送

住所 | 北海道札幌市豊平区福住3条12丁目5-21 |
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電話番号 | 011-311-2383 【急ぎの場合】080-6094-4480 |
URL | http://www.akabou-bn.jp/ |
受付時間 | 年中無休、夜間受付OK |
料金表 | 要 見積もり |
飼い主の同乗 | 保護者として1名のみ可 |
備考 |
全国への輸送に対応したペットタクシー
全国対応しているペットタクシーは意外とありますが、いずれも拠点が東京になるため、全国対応のペットタクシーを利用するのは主に北海道から本州への長距離移動が中心となります。
下記に紹介する以外にも、たくさんのペットタクシー会社は存在していますが、今回は1社をピックアップして紹介してみたいと思います。
【東京〜全国対応】エイチケイペットタクシー

住所 | 東京都足立区西新井4-27-34 |
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電話番号 | 0120-881-345 |
URL | http://www.hkexpress.jp/index.html |
受付時間 | 8:00 〜 20:00(配送は24時間対応) |
料金表 | 〜10kmまで:4,500円 11km〜:1kmにつき250円 【料金例】札幌→東京 千代田区:4時間 48,000円(小型犬) |
飼い主の同乗 | × |
ケージやキャリーは必要?

Photo credit: Governo do Estado de São Paulo on VisualHunt.com / CC BY
飼い主さんの中には愛犬や愛猫を「ケージ」や「キャリー」に入れるのが可哀想と考える方もいらっしゃいますね。
そのためにペットタクシーを利用すると言う方もいるとは思いますが、いくらペット専門の「ペットタクシー」と言えど、ケージやキャリーに入れる必要があります。
ペットタクシーによっても対応や輸送方法は異なるところですが、基本的に車移動する際にはキャリーやケージに入れておくのは法律で定められていることだと認識しておきましょう。