ペットは死んだら燃えるゴミ?横須賀市のペット火葬問題について

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今回は驚きというか、どういうことなんだろうと不思議に思った件について取り上げていきたいと思います。

その不思議に思ったことというのが、change.orgで掲載されていた「動物の死にも尊厳を!ゴミと一緒に焼かないで 横須賀・動物火葬場の存続を求めます 」というキャンペーン。

思わず「え?」と首を傾げてしまうようなタイトルですが、どうやら横須賀市が突如として「小動物焼却炉の廃止」を検討しているというのが問題の発端となっているようです。


動物をゴミと一緒に焼かないで

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はじめにこの問題を見たとき、市が焼却炉を廃止するのであれば、民間の事業者に依頼するしかないのでは?と単純に考えてしまいましたが、問題はそこではなかったのです。

ペットとして飼育していた動物であれば、民間の事業者に火葬を依頼すればよいだけの話ですが、道端で死んでいく動物、事故で命を落としてしまった動物など、亡くなっていく動物はペットだけではありません。

こうした動物たちは「飼い主」が居るわけではありませんので、民間の事業者に依頼しない場合、”仮に”小動物焼却炉を廃止した場合には、動物の火葬も「ゴミ」と同じ焼却炉で火葬されることとなります。

年間で約8000頭の火葬を扱う焼却炉

横須賀市で2017年に小動物焼却炉で火葬を行った数ですが、

  • ペット:3,134体
  • 有害鳥獣:2,850体
  • へい死獣:1,978体

※「有害鳥獣」アライグマやハクビシンなど。
※「へい死獣」道端で死んだ犬や猫。

とのこと。
因みに2018年度は約9,200体で、この内、ペットの火葬は例年で3,000体前後ほどで推移しているのだそう。

この約3,000体ほどのペットのうち、小動物焼却炉が廃止になっても多くは民間の事業者に火葬を依頼する事になるかと思います。

しかし、経済的な理由や諸事情により民間事業者に依頼することのできない飼い主さんは、ペットを「ゴミ」として出さなければならないうえに、返骨もされません。

また、飼い主の居ない有害鳥獣やへい死獣なども同様に「ゴミ」として扱われることになるわけです。

横須賀市の火葬料金

横須賀市で行われる火葬料金ですが、横須賀市のHPを見ると執筆時点では

横須賀市内の家庭で飼われていた犬や猫などの小動物は、有料で収集・火葬します。
路上や空き地で見つけた飼い主不明の死んだ小動物は無料で収集・火葬します。

と記載されています。

横須賀市のHPによると下記の通り、猫や小鳥など5kg未満の小動物の場合は2,060円、20kg以上の大型犬で5,150円の火葬手数料といったように、動物の体重による従量制の手数料が設定されています。

種類 / 区分 動物の例 火葬料金
5kg未満 猫、小動物など 2,060円
5kg〜10kg未満 柴犬など 3,090円
10kg〜20kg未満 ダルメシアンなど 4,120円
20kg以上 秋田犬など 5,150円
収集手数料 3,000円
返骨手数料 2,000円

※火葬料金表(2019/09/20執筆時点)

小動物焼却炉は2020年に廃止?

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簡単に調べたところ、横須賀市エリアで運営されている民間事業者のペット葬儀社では、火葬車による火葬で1kgまでの小動物から35kgまでの大型犬で、立会火葬の場合では15,000円〜45,000円という火葬料金がかかります。

民間事業者のペット火葬が高すぎるのか、横須賀市のペット火葬料金が安すぎるのかどうかはわかりませんが、いずれにしても横須賀市の小動物焼却炉は、2020年3月末に廃止する方針を固めているとのこと。

その理由として、

  • 小動物焼却炉の老朽化(1962年設置)
  • 横須賀市公郷町の地元住民から炉の更新を望まない声もある
  • 業務委託先の高齢化
  • 民間のペット葬儀社の増加

などが挙げられるようです。

これに対し、横須賀市の動物愛護協会などが反発し、署名活動を行っているのが現状となります。なお、この方針に関して市民を交えた議論などは行われていないようです。
(もっとも、横須賀市の議員さんのブログ等を拝見すると、議論の余地がないように感じられました。私感ではありますが。)

条例案の延期と説明会の開催へ

こうした反発を受け、9月18日に市長が条例案の提出を延期するという「考え」を表明。廃炉に至るまでの説明を市民向けに行うと説明しました。

横須賀市で行われているペット火葬炉とはいえ、税金で成り立っている事業ですのではじめから市民への説明があればよかったと思いますが、なぜ強行的にも取れる方法で議論もせず廃止を決めたのでしょうか。

後手後手になってしまったことで、予想よりも大きな騒ぎになってしまったのでしょう。

今後はどのようになっていくかはわかりませんが、双方が納得できる結論に達することはもちろん、動物たちにも尊厳のある最期を迎えられるようにしていただきたい思いです。

北海道の火葬炉は?

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今回の件を知るまで、実のところ私自身も市で運営している火葬炉について深く考えた事はありませんでした。というよりも、当たり前のように小動物火葬炉があると考えていました。

そこで、北海道内の市で行われているペット火葬について簡単に調べてみました。

北海道内の各市で運営しているペット火葬について

札幌市で運営しているペット火葬について

札幌市では小動物専用の火葬炉があり、合同火葬という形で火葬を行うことができます。なお、合同火葬になりますので、火葬の立会やお骨の返骨もできません。

種類 火葬料金
犬、猫 5,100円
ウサギ、サル 3,400円
ハト、ニワトリ、九官鳥、フェレット、イグアナ、プレーリードッグ等 1,700円
ネズミ、リス、ハムスター、モルモット、小鳥、カメ等 850円

※火葬料金表(平成28年10月1日現在)

小樽市で運営しているペット火葬について

小樽市ではペットの合同火葬を行っていますが、火葬の立会・お骨の返骨は行われていません。お参りの際には、設置されている合同慰霊碑にて行います。

種類 火葬料金
大型
体重が15kgを超えるペット(大型犬など)
5,000円
中型
体重が1kg以上15kg以下のペット(小・中型犬、猫、ウサギなど)
4,000円
小型
体重が1kg未満のペット(ハムスター、モルモット、小鳥など)
2,000円

函館市で運営しているペット火葬について

函館市ではペットの火葬を無料で行っています。なお、他の動物との合同火葬となるので、火葬の立会・返骨は不可となっています。

旭川市で運営しているペット火葬について

旭川市では市で運営されているペット火葬の取扱がありません。

釧路市で運営しているペット火葬について

釧路市のHPを確認したところ、ペット火葬については記載されていませんでした。

さいごに

北海道内の市でもペット火葬を行っている・いないの違いがあるだけでなく、料金や受け入れ体制にも大きな違いがありました。

私自身、市営のペット火葬を利用したことはありませんし、民間のペット火葬業者しか利用したことがありませんが、横須賀市の例を挙げても火葬料金をもう少し上げても良い気もしますし、民間の事業者との連携を考えてみても良いのではとも思いました。

火葬炉の老朽化のため、いずれにしても廃炉の方向に向かわなければならないと思いますが、ペットだけでなく野生動物においてもゴミとしてではなく、生き物としての尊厳を持った最期を迎えられるよう、今後の横須賀市と市民との話し合いが重要なものになっていくでしょう。

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minotake office代表 北海道札幌市でペット用品販売を行っています。

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