“殺処分ゼロ”をふるさと納税で応援!犬猫のためにできる支援活動

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「ふるさと納税」といえば返礼品が注目され、犬猫関連の返礼品を目的にふるさと納税を行う方も多いかと思いますが、今回は返礼品目的ではなく「殺処分ゼロ」など、明確な目的を持ったふるさと納税に注目していきたいと思います。

一般的なふるさと納税のスタイルと異なり、より具体的な施策に支援が行えるクラウドファンディング型のふるさと納税。これまでの実績や内容について見ていきましょう!


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クラウドファンディング型のふるさと納税

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応援したい自治体へ寄付を行うことで、税金の控除などを受けられる「ふるさと納税」。正直なところ、”返礼品”から寄付先を選ぶような流れに変わってきて?いますが、”目的”から寄付先を選んでみませんか?

ふるさと納税にはクラウドファンディングを利用した寄付方法があり、自治体が発信する”特定のプロジェクト”へ直接寄付を行い、自治体のプロジェクトを支援することができます。

もちろん自治体が返礼品を用意していれば返礼品の受け取りや、税金の控除に関しても全く同じ条件で利用することができます。

より具体的な事業への支援を可能にするふるさと納税

一般的なふるさと納税でも寄付した寄附金(税金)の使い道を、自治体が提示する事業に対して選択することはできます。

しかしながら、それは”大枠”とも言える事業となるため、より具体的な使い道を指定することは叶いません。(もちろん、事業に対しての力にはなっていますが!)

一方、クラウドファンディング型のふるさと納税であれば、よりピンポイントなプロジェクトに対して寄附を行うことができます。

ふるさと納税イメージ

例えば、犬や猫に関連する事業であれば「動物福祉事業」など、大枠となる事業を選択する形になりますが、クラウドファンディングであれば「殺処分ゼロを目指すためのプロジェクト」といったように、より具体的なプロジェクトを応援することができます。

また、クラウドファンディングのシステムを利用して寄付を行うので、寄付に参加した人数や合計金額、プロジェクトが達成しているかどうかなど、自分が寄付したプロジェクトの動向を見守ることも出来ます。

プロジェクトが達成しなかった場合は?

プロジェクトが残念ながら達成しなかった場合でも、集められた寄附金は自治体へと寄付されますので、プロジェクトが達成しなかったからと言って寄附金が消失したり返金されることはありません。

やはり、中にはプロジェクトが未達成に終わるケースもありますが、これも市民の声として受け取るべきかもしれません。一般的なふるさと納税であれば大枠に対して使い道を選択しますが、望む声が少ないプロジェクトに対しても寄附金が使われていくこととなります。

中には必要不可欠なプロジェクトもあるかと思いますが、やはり寄付する側としては自分が大事と思えるような、自分のお金を出してまでも賛同できるようなプロジェクトに対して寄付を行いたいと考えるもの。

ここが、返礼品目的?ではなく、しっかりと自治体が発信するプロジェクト自体を応援できるクラウドファンディング型ふるさと納税の良い点かと思います。

取り扱っているサイトは一部です

では具体的に、クラウドファンディング型ふるさと納税で過去に行われていたプロジェクトと実績について見ていきましょう。

なお、ふるさと納税サイトはいくつかありますが、「クラウドファンディング型ふるさと納税」を扱っているサイトは限定されています。その中でも今回は、参考として「ふるさとチョイス」の”ガバメントクラウドファンディング(※1)に掲載されている実績をもとにご紹介していきます。

※1 ガバメントクラウドファンディング:ふるさとチョイスが発信するクラウドファンディング型ふるさと納税の名称。

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【広島県 神石高原町】
ふるさと納税で殺処分ゼロを達成

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広島県は2011年に殺処分数全国ワースト1(年合計8,340頭)を記録した経験もあり、犬猫の殺処分問題が根強い県の一つでしたが、現在は殺処分ゼロを維持している県となりました。

そんな大きなミッションをやり遂げた立役者と言えるのが、プロジェクトを立ち上げた「ピースワンコ・ジャパン(運営:ピースウィンズ・ジャパン)」をはじめ、多くの動物愛護団体や個人活動家、ふるさと納税などを通じて参加した支援者の方々です。

ピースワンコ・ジャパンのある広島県 神石高原町がプロジェクトを発信し、クラウドファンディング型ふるさと納税として支援を集めた結果、殺処分ゼロという目標に到達することができた大きな一例となっています。

広島県 神石高原町
(あなたの「税金」を犬の殺処分ゼロのために)
2014年11月11日~(81日間)
目標:100,000,000円
52,747,100円
達成率:
52.7%
支援人数:
3,495人
広島県 神石高原町
(2020年に犬の殺処分ゼロに!)
2015年4月2日~(89日間)
目標:50,000,000円
55,533,000円
達成率:
111%
支援人数:
2,763人
広島県 神石高原町
(殺処分ゼロへ、保護犬舎を3倍の600頭規模に)
2015年9月20日~(103日間)
目標:111,111,111円
245,447,309円
達成率:
220.9%
支援人数:
9,538人
広島県 神石高原町
(殺処分ゼロへ勝負の年!さらなるご支援を)
2016年1月25日~(189日間)
目標:100,000,000円
103,884,828円
達成率:
103.8%
支援人数:
4,627人
広島県 神石高原町
(奪われる命が多い年末こそ、あなたのご支援が必要です)
2016年10月5日~(453日間)
目標:1,000,000,000円
838,971,099円
達成率:
83.8%
支援人数:
34,408人
広島県 神石高原町
(年間8,000頭以上が殺されています~日本で殺処分される犬を”ゼロ”に~)
2018年1月19日~(416日間)
目標:600,000,000円
409,667,840円
達成率:
68.2%
支援人数:
17,525人
広島県 神石高原町
(罪のないワンコが殺されています。 ふるさと納税(寄附)で犬の殺処分ゼロを!)
2019年4月5日~(302日間)
目標:500,000,000円
531,132,101円
達成率:
106.2%
支援人数:
22,800人
広島県 神石高原町
(【緊急支援】コロナ危機を乗り越え、ワンコの命をつなぐ)
2020年6月5日~(88日間)
目標:30,000,000円
31,466,000円
達成率:
104.8%
支援人数:
1,308人
広島県 神石高原町
(殺処分から救われたワンコたちに必要な医療支援を!)
2020年2月14日~(230日間)
目標:60,000,000円
61,400,000円
達成率:
102.3%
支援人数:
2,705人

プロジェクト開始から激減した広島県の殺処分数

2014年からのデータを見てみると、支援者数の伸びが大きいことがわかりますね。次第にプロジェクトの認知が広がったように思います。プロジェクトの注目度の高さが伺えますね。

続いて下のグラフは、ふるさと納税による殺処分ゼロプロジェクトが始まった2014年からの、広島県の殺処分数と譲渡数です。

事故等でやむを得ず殺処分(安楽死)となっている犬猫の数字も入っているので、グラフ上では0頭にはなっていませんが、それ以外の犬猫に関しては保護を行い、2019年の4月には殺処分ゼロを達成しています。

中には厳しい意見もあるようですが、ふるさと納税などで寄附金を募らなければ受け入れ頭数もここまで伸びることもなく、結果として殺処分ゼロに達成するのも遅くなっていたことでしょう。

広島県は野犬の問題がネックとなっているようですが、まずは殺処分ゼロという大きなプロジェクトを達成したことで、次なる展開が見えてきていると思います。民間だけではなく、今後は県も本気を見せていかなければなりません。

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ふるさと納税で”犬猫の殺処分ゼロ”を目指す全国のプロジェクトと実績

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まずは広島県 神石高原町の実績を紹介しましたが、他の自治体でも犬や猫の殺処分ゼロを目指すべく、クラウドファンディング型ふるさと納税を活用した支援の取り組みが行われています。

平成17年〜24年まで、殺処分数の都道府県別ワースト1位を記録したこともある茨城県では、犬・猫に関わらず無理な繁殖を防ぎ、適切な環境で犬猫が暮らしていけるよう、市の助成金として避妊・去勢手術費用の一部補助が実施されています。

ふるさと納税を通じて茨城県鹿嶋市と行方市が行ったプロジェクトでは、いずれも目標金額を超える資金調達に成功しており、殺処分ゼロに向けた活動に期待がかかります。

茨城県鹿嶋市 2020年1月21日~(71日間)
犬・猫の避妊・去勢手術支援で、人と動物が安全に暮らせるまちを目指して!
目標:2,000,000円
2,010,000円
達成率:
100.4%
支援人数:
159人
茨城県鹿嶋市 2020年12月2日~(89日間)
【第2弾】犬・猫の避妊・去勢手術支援で、人と動物が安全に暮らせるまちを目指して!
目標:1,000,000円
1,677,547円
達成率:
167.7%
支援人数:
88人
茨城県行方市 2020年12月21日~(70日間)
犬・猫の無秩序な繁殖ゼロを目指したい!人と動物の豊かな共生を目指して
目標:1,000,000円
1,689,025円
達成率:
168.9%
支援人数:
73人

平成30年度は235頭(ワースト10位)の犬が殺処分に、猫の殺処分数は211頭(ワースト41位)と着実に成果をあげていますが、殺処分ゼロまでにはまだ少し時間がかかりそうですので、ぜひ応援したいですね!

茨城県のほか、大阪府や愛知県、佐賀県の各自治体でも殺処分ゼロプロジェクトを行っています。

愛知県名古屋市 2020年11月2日~(59日間)
目指せ殺処分ゼロ!犬猫サポートプロジェクト~人とペットの共生するまち・なごやに向けて~
目標:24,000,000円
24,067,743円
達成率:
100.2%
支援人数:
1,115人
大阪府和泉市 2020年10月1日~((90日間)
人と犬猫が共に暮らすまちを目指して!”犬猫の大切な「命」を守ろうプロジェクト”
目標:2,000,000円
3,012,097円
達成率:
150.6%
支援人数:
186人
大阪府堺市 2020年9月17日~(90日間)
堺動物愛護事業~あなたの寄附で幸せになる犬猫がいます~
目標:2,000,000円
2,709,434円
達成率:
135.4%
支援人数:
138人
佐賀県NPO支援 2018年7月26日~(190日間)
動物の殺処分削減と保護活動活性化を推進!保護シェルター建設プロジェクト
目標:8,000,000円
25,297,996円
達成率:
316.2%
支援人数:
1,057人

佐賀県のふるさと納税では殺処分の削減に向けた保護シェルター建設・増設と、保護犬のセカンドキャリアに向けたクラウドファンディングが行われました。

才能を持った保護犬の中には、セラピードッグや警察犬、フリスビー犬として活躍できる犬もおり、達成率300%・支援者1,000人を超える成功を収め、今後にも期待されるプロジェクトとなっています。

ふるさと納税で”猫の殺処分ゼロ”を目指すプロジェクトと実績

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2017年6月の第1弾から2020年9月の第4弾と、山形県遊佐町ではこれまで継続して”猫の保護活動”に注力した殺処分ゼロプロジェクトを、クラウドファンディング型ふるさと納税で実施してきています。

山形県遊佐町では飼い主のいない地域猫など、適正な管理のもとで飼育されていない猫に対し、猫の不妊や去勢手術費用の一部に対して補助金を交付。

不要な繁殖を減らし、地域猫として快適な環境を保持することで殺処分を減らしていくというTNR(※2)の取り組みが行われています。

※2 TNRとは
Trap(トラップ)・Neuter(ニューター)・Return(リターン)の略。地域猫の不必要な繁殖を防ぐため一度保護を行い、不妊手術を施してから、元いた場所へと戻す活動の事を指します。

山形県遊佐町 2017年6月30日~(90日間)
市民と協働!猫の不妊・去勢支援で動物と共生できる町へ
目標:1,000,000円
1,392,000円
達成率:
139.2%
支援人数:
117人
山形県遊佐町 2018年9月5日~(92日間)
【第二弾】市民と協働!猫の不妊・去勢支援で、不幸な猫の命を守りたい~人と動物が共生できる社会をめざして~
目標:1,000,000円
1,715,083円
達成率:
171.5%
支援人数:
142人
山形県遊佐町 2019年9月17日~(100日間)
【第三弾】市民と協働!猫の不妊・去勢支援で、不幸な猫の命を守りたい~人と動物が共生できる社会をめざして~
目標:1,000,000円
2,008,924円
達成率:
200.8%
支援人数:
145人
山形県遊佐町 2020年9月18日~(90日間)
【第四弾】市民と協働!猫の不妊・去勢支援で、不幸な猫の命を守りたい~人と動物が共生できる社会をめざして~
目標:1,000,000円
1,092,467円
達成率:
109.2%
支援人数:
60人

長野県の猫を対象にした殺処分ゼロプロジェクト

長野県でも山形県と同様に、各自治体がふるさと納税を通じて地域猫へのTNRを行うため、プロジェクトが立ち上げられて成功を収めてきています。

長野県佐久市 2018年5月1日~(61日間)
みんなの力で守れる猫の命がある~人と動物が共生できる社会を目指して~
目標:1,000,000円
2,045,000円
達成率:
204.5%
支援人数:
147人
長野県佐久市 2019年4月22日~(90日間)
【第2弾】みんなの力で守れる猫の命がある~人と動物が共生できる社会を目指して~
目標:1,000,000円
2,310,000円
達成率:
231%
支援人数:
154人
長野県佐久市 2020年7月22日~(90日間)
【第3弾】みんなの力で守れる猫の命がある~人と動物が共生できる社会を目指して~
目標:1,800,000円
1,880,000円
達成率:
104.4%
支援人数:
106人
長野県千曲市 2018年10月1日~(92日間)
無秩序な猫の繁殖を防ぎ、人と猫のより良い共生を叶えたい!
目標:1,000,000円
2,600,900円
達成率:
260%
支援人数:
160人
長野県千曲市 2020年9月1日~(91日間)
【第2弾】無秩序な猫の繁殖を防ぎ、人と猫のより良い共生を叶えたい!
目標:1,000,000円
1,270,000円
達成率:
127%
支援人数:
90人
長野県小諸市 2019年12月20日~(91日間)
処分されてしまう不幸な猫を減らし、地域猫活動をする人々を支援したい
目標:1,000,000円
3,451,000円
達成率:
345.1%
支援人数:
189人
長野県上田市 2019年10月1日~(92日間)
人と猫の共生を目指して!野良猫を適切に管理し、不幸な命をなくしたい!
目標:3,000,000円
6,618,777円
達成率:
220.6%
支援人数:
415人

比較的、高い達成率で成功を収めてきた長野県のふるさと納税ですが、令和元年の統計を確認すると、致死処分となっている猫の頭数はほぼ変わらず、引き取り数・譲渡数が減少という状況です。

長野県 猫の統計より
致死処分 引取 譲渡
平成30年 445 904 602
令和元年 432 813 526

まだまだ殺処分ゼロには道半ばと言えますので、引き続きプロジェクトの実施と、ふるさと納税などを通じた支援で長野県を応援していければと思います。

他県でもふるさと納税を活用して殺処分ゼロを目指す

山形県、長野県と紹介してきましたが、残念ながら他県でも”猫”に関するトラブルは多く、全国的にTNR活動の輪は広がっていっています。

クラウドファンディング型ふるさと納税を通じ、猫の殺処分ゼロを目指す各自治体の実績についてご紹介していきます。

新潟県長岡市 2019年11月1日~(90日間)
猫の殺処分ゼロのまちへ!不幸な猫をなくすため、動物愛護協会を支援したい!
目標:1,000,000円
3,217,980円
達成率:
321.7%
支援人数:
139人
新潟県長岡市 2020年11月2日~(26日間)
猫の殺処分ゼロのまちへ!野良猫、不幸な猫をなくしたい。
目標:1,000,000円
1,024,467円
達成率:
102.4%
支援人数:
52人
神奈川県寒川町 2020年11月2日~(91日間)
人も猫も幸せで安心なまちへ~寒川キャットプロジェクト~
目標:1,000,000円
2,138,000円
達成率:
213.8%
支援人数:
116人
山梨県甲府市 2020年10月12日~(90日間)
人と猫が幸せに暮らせるまち甲府を目指して!~猫の不妊・去勢手術支援プロジェクト~
目標:1,500,000円
3,179,500円
達成率:
211.9%
支援人数:
125人
愛知県豊川市 2020年5月18日~(90日間)
人も猫も幸せなまちづくりのために!地域猫活動推進プロジェクト
目標:1,000,000円
5,047,492円
達成率:
504.7%
支援人数:
264人
大阪府和泉市 2019年10月1日~(90日間)
あなたのふるさと納税が、猫の命を救う。人と猫がともに暮らせるまちを目指して
目標:1,000,000円
2,350,508円
達成率:
235%
支援人数:
160人
和歌山県和歌山市 2018年5月23日~(223日間)
殺処分“ゼロ”を目指して!猫たちの【不妊去勢手術】の実現にご協力ください!
目標:18,000,000円
24,579,745円
達成率:
136.5%
支援人数:
1,464人
岡山県備前市 2019年7月1日~~(90日間)
猫の命を守るTNRを推進し、人と動物が共存できるまちへ
目標:1,000,000円
1,529,500円
達成率:
152.9%
支援人数:
96人
岡山県備前市 2020年7月20日~(90日間)
【第2弾】猫の命を守るTNRを推進し、人と動物が共存できるまちへ
目標:1,000,000円
1,014,700円
達成率:
101.4%
支援人数:
79人
山口県宇部市 2019年8月1日~(213日間)
新たな「かわいそう」をなくすため、動物愛護団体を支援したい!
目標:1,000,000円
3,405,000円
達成率:
340.5%
支援人数:
186人
山口県宇部市 2020年9月1日~(77日間)
新たな「かわいそう」をなくすため、動物愛護団体を支援したい! ~動物と共生するまちづくりプロジェクト2020~
目標:2,000,000円
2,002,656円
達成率:
100.1%
支援人数:
116人
徳島県鳴門市 2020年10月5日~(53日間)
助けられる命の殺処分ゼロを目指す「鳴門ねこの会」を支援したい!
目標:3,000,000円
3,008,200円
達成率:
100.2%
支援人数:
140人
佐賀県上峰町 2019年10月1日~(92日間)
1代限りの命の大切さを忘れず、人と猫たちが共存できる社会づくりを未来につなぎたい
目標:2,500,000円
6,196,277円
達成率:
247.8%
支援人数:
367人

継続して寄付することが重要!

長野県佐久市の令和元年の実績ですが、飼い猫・地域猫を合わせて437頭の避妊・去勢手術が実施され、このうち寄附金からは約50頭分の避妊・去勢が実施されています。

上記で見てきたとおり、実績に残る合計金額は非常に大きな金額となっていますが、同年に長野県佐久市で助成した避妊・去勢に対する助成金の補助金額の総計は1,781,000円と報告されています。

TNR活動には多くの労力だけでなく、多額のお金もかかることがわかりますね。

どのプロジェクトにも共通しますが、集められた寄附金額も大金ですが、まだまだ足りていないというのが実情と言えそうです。

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【佐賀県】
ふるさと納税で被災地支援

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2016年4月に発生した熊本地震。現在も傷跡が残る場所がありますが、ふるさと納税を通じた復興支援の実績がありますのでご紹介します。

熊本地震は2016年4月14日・16日と発生しましたが、地震直後には特定非営利活動法人「アジア パシフィックアライアンス・ジャパン(A-PAD)」と、パートナー団体のピースウィンズ・ジャパンが緊急支援チームを結成。

15日には活動が開始され、佐賀県NPO支援×A-PADジャパンの名義でクラウドファンディングも開始されました。

2016年4月15日~(261日間)
(【A-PADジャパン】熊本大地震・被災者緊急支援)
目標:50,000,000円
40,039,600円
達成率:
80%
支援人数:
1,866人
2016年4月21日~(71日間)
(【ピースウィンズ・ジャパン】熊本地震・緊急支援)
目標:10,000,000円
10,010,700円
達成率:
100.1%
支援人数:
549人

支援者数も多く、非常に多くの支援金が集まったことがわかりますね。

支援金によって被災地の活動資金・物資のほか、ペット連れの避難用テントが集合したテント村を2箇所(76世帯、277人)設置、犬猫を連れた被災者の方へ支援の力が届きました。

災害救助犬とセラピードッグの育成・派遣プロジェクト

熊本地震をはじめとした九州地方で発生する災害に備え、佐賀県を拠点に重要な役割を担っている日本レスキュー協会。

下記は佐賀県NPO支援 × 日本レスキュー協会の名義で始められたクラウドファンディングで、災害救助犬とセラピードッグの育成・派遣を目的として支援金を募ったものです。

2019年4月1日~(122日間)
(災害救助犬とセラピードッグを育成・派遣し、ワンコと人がいつでも寄り添い・共生する拠点をつくりたい!)
目標:5,000,000円
5,056,710円
達成率:
101.1%
支援人数:
237人
2019年10月1日~(92日間)
(【第2弾】災害救助犬とセラピードッグを育成・派遣し、ワンコと人がいつでも寄り添い・共生する拠点をつくりたい!)
目標:10,000,000円
12,048,614円
達成率:
120.4%
支援人数:
604人

行方不明者の捜索など、災害派遣時における災害救助犬の重要性は説明が要りませんね。また、被災者や医療・福祉施設に派遣されるセラピードッグの活躍も、今では広く知られるようになりました。

こうした犬たちの育成にも、ふるさと納税を通じて参加・協力することができます。

インフラ・地域貢献系のプロジェクト

ふるさと納税を通じて地域貢献・動物愛護が行えるのは、犬や猫に対してだけではありません。

全国の実績を見てみると、それぞれの都道府県が抱える自然やインフラの問題に対し、自治体やボランティア団体が寄附金を募っているプロジェクトも多数あります。

北海道羽幌町 2018年12月26日~(91日間)
世界最大規模の海鳥繁殖地である北海道天売島で100万羽の海鳥を守る!
目標:3,000,000円
3,007,000円
達成率:
100.2%
支援人数:
218人
北海道羽幌町 2019年11月1日~(92日間)
世界最大規模の海鳥繁殖地 北海道天売島で100万羽の海鳥を守る!
目標:2,000,000円
3,555,000円
達成率:
177.7%
支援人数:
224人
北海道羽幌町 2020年11月27日~(94日間)
世界有数の海鳥繁殖地 北海道天売島の海鳥を守る!
目標:2,000,000円
2,270,532円
達成率:
113.5%
支援人数:
129人
岡山県笠岡市 2017年10月23日~(70日間)
絶滅危惧種「カブトガニ」を保護するために「干潟」と「カブトガニ博物館」を守りたい!!
目標:5,000,000円
611,101円
達成率:
12.2%
支援人数:
38人
岐阜県七宗町 2017年7月1日~(123日間)
里山を保全し野生動物の命を守る~未来のためにいま私たちにできること~
目標:10,000,000円
4,147,000円
達成率:
41.4%
支援人数:
89人
岐阜県七宗町 2018年8月16日~(77日間)
【第二弾】里山を保全し野生動物の命を守る~未来のためにいま私たちにできること~
目標:5,000,000円
3,007,000円
達成率:
60.1%
支援人数:
46人
岐阜県七宗町 2019年7月1日~(92日間)
【第三弾】里山を保全し野生動物の命を守る~未来のためにいま私たちにできること~
目標:2,500,000円
2,508,200円
達成率:
100.3%
支援人数:
34人
岐阜県七宗町 2020年10月1日~(92日間)
【第4弾】里山を保全し野生動物の命を守る~未来のためにいま私たちにできること~
目標:2,500,000円
2,545,400円
達成率:
101.8%
支援人数:
111人

【高知県 高知市】
動物園を津波から守るプロジェクト

高知県の高知市にある動物園「わんぱーく こうちアニマルランド」によるこちらのプロジェクトでは、いつ発生するかわからない南海トラフ巨大地震に備えたプロジェクトが実施されました。

トラやクマなどの猛獣は、たとえ危険な状態に陥っても”逃がす”事ができないため、柵の中にしか逃げる場所が存在しません。

そんな動物たちのための避難棚を設置するため、400万円の設置費用の内、100万円を目標にクラウドファンディング型ふるさと納税で寄付を募ったところ、実施61日間で3倍以上の目標金額を集めることに成功しています。

高知県高知市 2019年10月17日~(61日間)
小さな動物園「わんぱーくこうちアニマルランド」の動物たちを津波から守るため、「避難棚」を作りたい!
目標:1,000,000円
3,274,722円
達成率:
327.4%
支援人数:
232人

【広島県 神石高原町】【岡山県 吉備中央町】
競走馬の命を繋ぐプロジェクト

広島県神石高原町と岡山県吉備中央町では、引退した競走馬のセカンドキャリアに対する支援プロジェクトを行っています。

引退後の競走馬を受け入れ先は、知れば知るほど深刻なものです。

毎年7,000頭ほどが誕生し、寿命は30年ほど。引退する馬は毎年5,000頭。普段、馬を見かける機会はほぼありませんが、これだけの馬が引退し、行き着く先は限定されています。

そんな馬たちの受け皿・セカンドキャリアを生み出す、馬たちのための殺処分ゼロプロジェクトとも言える活動に、ふるさと納税を利用して応援することができます。

広島県神石高原町 2018年12月27日~(95日間)
引退した競走馬の命を守りたい!引き馬で人間と触れ合う第2の馬生を!
目標:2,000,000円
2,073,000円
達成率:
103.6%
支援人数:
110人
岡山県吉備中央町 2018年8月7日~(122日間)競馬で沸かせたあの馬は今…引退馬を守りたい!馬たちに明るいセカンドキャリアを
目標:18,000,000円
22,654,359円
達成率:
125.8%
支援人数:
778人

まとめ

今回は「ふるさとチョイス」で過去に開催されていた、全国の殺処分ゼロを目指したクラウドファンディング型ふるさと納税のプロジェクトと実績についてまとめていきました。

今回ご紹介してきた自治体以外にも、クラウドファンディング型ふるさと納税を利用したプロジェクトや自治体はありますので、ご自身が気になる自治体で開催されていないかチェックしてみて下さい!

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